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◆歯科医院経営ブログ

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歯科医院の衛生士不足の解消方法について考えてみた  [2019年09月05日]
 
歯科医院経営コーチの森脇康博です。
 
 
 
患者を健康にする為に不可欠なパートナー、それが歯科衛生士です。
 
でも、その歯科衛生士が全然足りていない。
 
 
 
最近は、衛生士資格を活かせる仕事も増えていて、衛生士学校の生徒も歯科医院だけが選択肢とは考えていない様子。
 
 
 
歯科医院に勤務したとしても、すぐに退職して他業種に勤める衛生士がいる。
 
国家資格を取得しても、それを活かさない衛生士もいる。
 
結婚・出産・育児をキッカケとしてリタイアして戻れない衛生士がいる。
 
院内の人間関係で退職する衛生士が多い。
 
院長が原因で退職する衛生士もいる。
 
40歳になった時、将来に不安を感じて転職する衛生士がいる。
 
院内で成長出来ないことにストレスを感じ、他の歯科医院に移る衛生士がいる。
 
 
 
 
 
もちろん、院長だけに問題がある訳じゃない。
歯科医院の診療報酬が低いことが根本的な原因。
 
また、開業前に経営やスタッフマネジメントについて学ぶ場もない。
 
 
院長がスタッフの給与を上げて労働環境を改善するのには限界があり、改善するには経営の体力を強化し続けるしかない。
 
しかし、経営の体力づくりをしないまま労働環境の改善を進め、キャッシュフローを悪化させる院長も増えている。
 
 
 
衛生士の退職の理由は、本人の心構えや個人的な問題であることも多い。
 
 
ただ、衛生士には
・将来、衛生士として働き続けられるかが不安
・院内に成長できる仕組みがない
・成長出来ていない自分にストレスを感じる
・休めない、友達と遊べない
・良好な人間関係が構築できない
・院長は私を何歳まで雇用してくれるの?
・長時間労働
・給与待遇面で不安を感じる
・新卒の衛生士がちゃんと教えてもらえない
・結婚、出産、育児の後に戻れる医院が少ない
・育児をしながら働ける医院がすくない
 
などの悩みがあり、退職していくことも事実。
 
 
 
 
いろんな衛生士や院長、業界関係者の意見を聴いて、私が一番改善が必要だと感じているのが
 
 
「勤務した歯科医院で成長できない」という悩み。
 
 
これは勤務ドクターにも共通するのですが、国家資格を取って働き始めると、すぐにプロとしての自覚と行動が求められる。
 
 
 
マンパワーが不足する歯科医院では特にそうなる。
 
最初は丁寧に教えてくれた先輩も、自分のことで手いっぱいなので構ってもらえなくなっていく。
 
一通りの作業が出来る様になるとワンランク上の行動を求められる。
 
あっという間に患者を任される。
 
でも、新人の衛生士は不安で頭がいっぱいになっていく。
 
 
 
新人の衛生士が辞めていく医院では「ブラザーシスター制度」がないし、定着している歯科医院では教育カリキュラムがしっかりしている。
 
スタッフひとり一人に対して「どう成長させるか」というプランが明確なのです。
 
 
 
そういう医院のプラス情報は衛生士裏ネットワークで流れているし、衛生士学校の生徒にも伝わっている。
 
学生が歯科医院で研修した時の印象なども伝わっている。
 
 
当然、〇〇歯科に勤務していた先輩が人間関係で退職したという話も伝わる。
「〇〇歯科にはお局がいて、その人が何人も辞めさせている」という話。
 
だから、衛生士が育つ環境づくりに注力している歯科医院には衛生士が集まり、院内のトラブルで衛生士が退職した医院や衛生士がいない医院には就職したがらない。
 
当然と言えば当然の話。
 
 
 
働き続けてもらう為には待遇面は大切ですが、二番目だと思うのです。
 
 
 
業界としての問題、院長が考えていくべき問題があると思いますが、まず、
 
①「歯科衛生士」という仕事を遣り甲斐のある仕事だと若者が認識してもらう為にはどんな行動をすべきか?
 
②いま、国家資格を持っている人、取得を目指している人が”遣り甲斐を持ち、長く働ける環境”をどうやって作るか?
 
を業界として考えて行動していかなければ、人材は他の業界へと流れて歯科業界には入ってこなくなると考えます。
 
 
18歳人口は平成4年205万人、平成26年118万人、平成33年からは再び減少期に入り、平成43年には100万人を割ると予測されています。
 
2018年の大学進学率が54.82%なので、平成43年には大学進学者は6万4千人減少し、1万人生徒がいる大学で6校閉鎖されるのです。
 
歯科医院で働いてくれる人材も、もちろん足りなくなっていきます。
 
 
 
そうなると地域医療は守れない・・・。
 
 
現状では、衛生士が勤務できる職場で比べると、残念ながら”歯科医院が一番条件が悪い”と思っています。
 
 
 
 
 
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